演奏会・舞台の撮影には
どんなカメラを使えばいいの?
このページでは、演奏会・舞台イベントの動画撮影を前提としたカメラの分類、予算別のオススメ機種について、初心者の方向けに解説しています。みなさんはどんなカメラをお持ちでしょうか? それぞれのカメラの特徴を理解して、ぜひ効果的な撮影を楽しんでください。

動画撮影ができるカメラの種類と特徴をまとめた表
| スマートフォン | アクションカメラ | ビデオカメラ | ミラーレスカメラ | 業務用ビデオカメラ | |
![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | |
| 画質 | 〜 | ||||
| 長時間撮影 | |||||
| 遠くのものが 撮れるか | ※レンズ次第 | ||||
| 価格(手軽さ) |
- 以上のカメラが演奏会・舞台イベントの撮影に使用できるカメラの分類表です。もちろん、個別の機種によって機能は違いますが、概ねこのような特徴を持っています。すでに所有されているものもあるかもしれませんし、これから入手される場合もあるかと思います。
- 今回は、演奏会や・舞台イベントの撮影を、客席や舞台にカメラを設置して行う場面を想定して、予算別にオススメの機種をこの記事の後半で紹介しています。
-
各カメラの特徴と、使い分け
それぞれのカメラの持つ特徴と、注意すべき点を、より詳しくまとめてみました。どんな道具でもそうですが、これさえあれば、万能というものは少なく、あったとしても高額です。
演奏会・舞台イベントの撮影に使用できるカメラにおいても、どのカメラが優れていると云うことではなく、どのように使うかが重要です。 - スマートフォン
-
演奏会の舞台では、照明が明るいため、スマートフォンでも十分な撮影が可能。過去5年以内に発売された、5万円以上のスマートフォンであれば、画質も良く、長時間の撮影でも比較的安定しています。特にiPhone12以降のシリーズなどはアプリも豊富で、プロ並みの動画撮影が可能です。
一方で、アプリが落ちてしまい、録画が止まってしまうというトラブルが起きることもあるため、録画ができているか確認しながら撮影できる場合に選択すると良いでしょう。 - アクションカメラ
-
GoProや、Osmo Pocket等のアクションカメラ(アクションカムとも云う)でも撮影が可能です。これらのカメラは小型なので、客席からは目立たず、ステージの演奏者の近くに設置して手元のアップを撮影したり、指揮者専用のカメラとするなど、活用の場面は多く、臨場感のある映像を撮ることができます。
一方で、ズームはできない機種がほとんどなので、遠くのものは撮れません。また、長時間の撮影ができるかどうかは、機種に依存します。 - ビデオカメラ
-
その名の通り、ビデオを撮るためのカメラで、長時間の撮影にも対応できる機種が多く販売されています。多くの場合、ズームレンズが内蔵されており、遠くのものを撮ることも可能です。客席から演者のアップを撮影する場面などで力を発揮します。
一方で、一般向けのビデオカメラは小型でセンサーサイズが小さいものが多く、画質はその分犠牲になりがちです。とくに、低価格帯のビデオカメラの場合、ズームするとレンズが暗くなり、その分画質も悪くなってしまいます。画質をそこまで気にしない場合や、絶対に撮影が止まってほしくない場合に選択すると良いでしょう。 - ミラーレスカメラ
-
一眼レフカメラと違い、ミラーのない写真用カメラのことを、ミラーレスカメラと言います。元々は写真を撮ることを主目的にしたカメラでしたが、近年、動画撮影においても主流になりつつあるカメラです。
一般向けのビデオカメラに比べ、大きなセンサーサイズで、画質も良いのが特徴です。レンズ次第では、客席から演者のアップを撮影したり、演者の背景を大きくぼかした写真のような動画を撮影することが可能です。
一方で、長時間の撮影時に熱で停止してしまう場合があり、本体を冷却しながら使用することが前提となります。さらに、本体に加えて、レンズも揃えるとやや高価になる点は予算と相談する必要がります。すでに写真用のカメラやレンズを持っている場合や、画質にこだわりたい場合に選択すると良いでしょう。 - 業務用ビデオカメラ
-
ビデオカメラのように長時間の録画でも使用可能で、かつ、画質も必要十分に満たしたい場合に選択肢となるカメラです。レンズを付け替えれる機種や、会場のマイク等の音を、そのままカメラに取り込める機種など、機能が豊富なものが多く、業務用だけあってお値段も高額です。ちなみに、テレビで使われるカメラなどは、レンズだけで、数千万円するものもあり、こだわりだすとキリがありません。
ただし、先述の通り、近年はミラーレスカメラの上位モデルが、プロの現場においても動画撮影のメインカメラとなりつつあります。その理由は、ミラーレスカメラの方がセンサーサイズが大きく、画質が良い(特に暗い場面で綺麗に撮れる機種などがある)ことや、業務用カメラでなくても、安定的に長時間の撮影が可能な高性能ミラーレスカメラが登場してきているためです。
プロ用カメラが必要な場面は、音声にこだわりたい場合や、複数のカメラを同時に繋いでライブ配信をする場合、画質も担保しつつ、絶対に収録が止まることが許されない場面など、その名の通り、業務レベルの対応が求められる場面です。よほどのことがない限りは、一般の方が選択することは少ないカメラといえます。
-
予算別
おすすめの動画撮影カメラ予算別におすすめカメラを選定してみました。どのカメラも、筆者がこれまで使ったことのあるカメラで、それぞれの特徴を明記していますので参考になれば幸いです。
-
予算:0万円
予算がない場合は、お持ちのスマートフォンを使うことを検討してみてください。その場合、おすすめとなるのは、動作が安定している純正のカメラアプリです。
私の場合は、当時15,000円で販売されていたスマートフォン(HUAWEI Mate 10 Lite)で、指揮者の映像を撮影していました。画質がとても良いわけではありませんが、2時間程度なら、撮影が止まることもなく使えていました。
また、iOS(iPhoneやiPad)をお使いの方であれば「Blackmagic Camera」というアプリが無料で提供されています。こちらはかなり高機能な動画撮影アプリで、プロの方が、このアプリを使って映像作品を作られたりしています。
ブラックマジックカメラの使い方についてはこちらのAKIYAさんの動画が参考になると思います。最近のiPhoneは、カメラが進化して、より高画質になっていますし、5倍のズームが光学的にできる機種も登場していますので、予算がない場合でも、団員に呼びかけると、案外簡単にカメラの用意ができるかもしれません。
予算:2万円〜5万円
この価格帯ですと、ZOOMのQ2N-4Kがおすすめです。
ZOOMのQ2N−4Kはアクションカムに近く、定点撮影が可能です。USBで給電することで、長時間の撮影もできます。名前の通り、4K撮影も可能ですが、早い速度のSDカードを使わないと、録画が停止してしまうこともあるので、様子を見ながら使用することをオススメします。
Q2N−4Kは高性能のマイクがついており、音も綺麗に収録することができます。私の場合は、予備のマイクと、演奏者の手元のクローズアップをの撮影用として舞台上に設置する使い方をしていました。先述の通り、この手のカメラには、光学的なズームがついていませんので、客席からの撮影となると、少し予算を上げて、ビデオカメラを買われた方が良いかもしれません。
予算:6万円〜9万円
この価格帯であれば、SONYのビデオカメラをオススメします。SONY以外のメーカーでは、パナソニックやJVCなどからもビデオカメラが発売されています。
小さくコンパクトで、女性でも扱いやすく、ズームもしっかり効きます。何より、安定して長時間の撮影が可能です。最初の一台におすすめの動画撮影ができるカメラです。
本体に合わせて、長時間の撮影用に、大きなバッテリーや、給電ができるコードを揃えると良いと思います。
予算:10万円〜15万円
この価格帯であれば、SONYのミラーレスカメラ、ZV-E10をオススメします。レンズなしのセットもありますが、初めてカメラを買われるのあれば、標準ズームレンズと、望遠レンズがセットになったこちらの製品をオススメします。
ZV-E10はレンズ交換式のミラーレスカメラで、動画が撮れるミラーレスカメラとして、世界中で売れているカメラです。それでいて、ボディーだけですと、10万円を切る価格の安さが魅力で、現在売られているミラーレスカメラの中で、画質・機能/価格のコストパフォーマンスが一番高いカメラといえます。
舞台などの撮影をする場合には、長時間の撮影ができるように、USBで給電しながら撮影します。ダミーバッテリーという選択肢もあります。また、熱で録画が停止してしまわないように、ミニ扇風機の風を当てるなどの対策があると安心です。
予算:16万円〜25万円
この価格帯であれば、写真もバッチリ撮れるカメラの、SONY α6700をオススメします。レンズなしのセットもありますが、初めてカメラを買われるのあれば、このセットをオススメします。私はこの機種の前の世代の、α6400を仕事で使っていますが、ミラーレスで動画が長時間撮れるようになった、先駆けの機種となります。中身のセンサーや、ソフトウェアなどは、後述する業務用の動画撮影カメラのFX30と、ほぼ同じだと言われています(※公式に発表された情報ではありません)。
なぜこのカメラが良いのかといえば、写真用の機能が強化されたカメラだからです。演奏会やイベントの動画撮影は、みなさんにとっては年に数回のことでしょう。しかしながら、このカメラを買えば、ファインダーや、内蔵フラッシュなど、写真撮影も十分に楽しむ機能も盛り込まれています。その点で、ぜひオススメしたいカメラです。
こちらのカメラも、熱で録画が停止してしまわないように、ミニ扇風機の風を当てるなどの対策があると安心です。
もう一つの選択肢として、先ほど紹介した、SONYのZV-E10(ボディーのみ)に、グレードの高いEマウントレンズ、PZ18-105F4 G OSSを買うという選択肢もオススメです。私の場合は、このセットを2つ購入しています。
予算:16万円〜25万円
この価格帯であれば、SONY FX30をオススメします。FX30は業務用のミラーレスカメラで、写真も撮れますが、動画を撮ることに特化させたカメラです。業務用カメラなので、音声周りも機能が充実しており、マイクの音声をカメラに取り込み、同時収録することも可能です。加えて、熱停止を防止するためのファンが内蔵されており、長時間の撮影でも、連続で撮影してくれます。レンズも同時に購入される場合は、先ほどからご紹介している、Eマウントレンズ、PZ18-105F4 G OSSがオススメです。
その他の選択肢として、少し前の世代の業務用ビデオカメラも選択肢に入るかと思いますが、私はその選択をしていません。なぜなら、ミラーレスカメラで動画撮影した方が、コンパクトですし、値段に比して画質も良い(センサーサイズが大きい)場合が多いためです。
予算:50万円〜80万円
この価格帯であれば、SONYのFX3、またはZV-E1をオススメします。両者の中身のセンサーや、ソフトウェアなどは、ほぼ同じだと言われていますが(※公式に発表された情報ではありません)、両者の価格差は20万円ほどあります。私はFX3を撮影で使っています。
FX3は業務用ミラーレス機で、近年多くの映像制作の現場で使われているカメラです。内蔵ファンがあるので、長時間の撮影でも熱停止しにくく、フルサイズのセンサーに対して、画素数を減らすことで、暗い環境下でも、より明るく、ノイズ感の少ない映像を撮影することができるカメラです。
ZV-E1はFX3と中身はほぼ同じですが、熱停止を防止するためのファンが内蔵されていないために、ミニ扇風機の風を当てるなどの対策があると安心です。
また、両者とも、フルサイズのカメラですので、レンズは望遠ズームレンズ フルサイズ FE 70-200mm F4 Macro G OSSIIや、電動ズームができる、FE PZ 28-135mm F4 G OSS SELP28135Gが良いでしょう。
加えて、映像だけでなく、写真も楽しみたいという方には、SONYのα7Ⅳもオススメです。ただし、長時間撮影の場合には、扇風機の風を当てる等の対策が必須です。
まとめ
みなさんの最初に買うべきカメラは見つかりましたでしょうか、まずは、少ないカメラからはじめて、プロに負けない映像制作ができるように挑戦してみてください。
ご紹介したように、機能別、価格別に手もさまざまな種類のカメラが販売されており、その選ぶ視点はさまざまです。今回舞台を撮影するという視点で、選考してみましたが、もちろん、ここに紹介していないカメラで、みなさんにぴったりの機種があるかもしれません。
個人的に一番のオススメは、SONYのZV-E10(ボディーのみ)に、グレードの高いEマウントレンズ、PZ18-105F4 G OSSを買うという選択肢で、現時点で一番コスパの良い動画撮影カメラの選択肢だと思います。
ご参考になれば幸いです。





コメントを残す